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倫理審査委員会

倫理審査委員会 令和3年 7月14日(水)

申請者 外科 中村 亮太
課 題

肺癌手術症例における、周術期骨格筋減少の程度についての研究

研究の概要

近年、サルコペニアの概念が高齢者の中で注目を浴びている。サルコペニアとは、“加齢による筋肉量減少”と定義され、高齢者の生活や活動性を客観的に評価できる方法として、また免疫・栄養の観点から各種“癌”における予後因子や術後合併症の予測因子と注目を集めてきている。一般に、骨格筋減少1%/年と言われているが、肺切除に伴う周術期骨格筋減少の程度については、不明である。今回、肺癌術前・術後7日目に体組成計(InBody 230)を用いて、骨格筋量を含む各種パラメーターを測定し、肺切除にともなう周術期体組成の変化を測定することを目的とした。術後7日目は、定時採決日であり各種炎症性マーカーとの関連も調べ、相互関連を調べることも目的とした。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

申請者 脳神経外科 山崎 友郷
課 題

脳内出血に対するNavigation下血腫吸引術+ウロキナーゼ注入による安全性と効果の検討

研究の概要

高血圧性脳内血腫にする治療として2021年5月にMISTEI(Minimally invasive surgery with thrombolysis in intracerebral hemorrhage evacuation)trialにより光学式navigationを用いて血腫吸引を行い、術後t-PAの血腫腔内注入による治療の有効性が報告された。本治療の日本国内での問題として、t-PAが脳内出血症例に保険適応でないことと、薬剤が高額なことが挙げられる。当院では局所麻酔下に磁場式navigationを用いて血腫吸引を行い、術後ウロキナーゼの注入により血腫量を減少させる治療を行ってきた。これまで本治療法はまとまった報告がないため、その有効性と安全性について評価を行う。2017年4月から2022年4月まで脳内血腫症例に対して本治療法を施行した症例を対象とし、合併症率、術前後での血腫の変化量、臨床転帰などを検討する。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

申請者 外科 米山 智
課 題

幽門側胃切除例における、術後骨格筋減少の程度についての研究

研究の概要

胃癌に対する手術としては胃全摘術、幽門側胃切除術、噴門側胃切除術、縮小手術等が行われ、幽門側胃切除の再建方法としてはBillroth-I(B1)法、Billroth-Ⅱ(B2)法、Roux-en-Y(RY)法等の再建方法が行われている。各再建形式の差については明確なエビデンスが乏しい。本研究では胃切除術後の再建方法と術後栄養状態、特に骨格筋量に着目して検討する。
当院で、胃癌の診断で幽門側胃切除術を施行した症例のうち、術前および術後1年目の時点のCTで腸腰筋量を評価できた症例を対象とし、診療録をもとに再建形式と骨格筋量について後ろ向きに比較検討する。骨格筋量の評価としては、腹部CTで第3腰椎近傍の左右腸腰筋面積の和を身長で補正した値である“psoas muscle index(PMI)で評価する。また、臨床経過や骨格筋量低下を生じさせる因子の同定が可能か評価する。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

申請者 整形外科 中川 翔太
課 題

新鮮骨粗鬆性椎体骨折患者の1週間安静入院による保存加療に関する臨床研究

研究の概要

骨粗鬆症性椎体骨折の保存治療の統一した見解は得られていない。千葉らは早期離床と3週安静群で有意差がないことを、柴尾らは2週間安静の保存加療で良好な成績を発表している。医療費増大や病床圧迫の可能性があり、同等の成績で治療期間の短縮化が可能であれば臨床的意義は大きい。新鮮骨粗鬆症性椎体骨折患者を対象に1週間の安静入院を行い、コルセットを着用して離床を行うプロトコールの保存加療の臨床成績の検討を行う。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

申請者 リハビリテーション科 石井 俊介
課 題

血液内科に入院中のリハビリテーション患者におけるがん治療関連心機能障害の現状調査 ‐後ろ向き観察研究‐

研究の概要

対象は、2020年4月1日から2021年3月31日までの間に、当院血液内科に化学療法目的に入院し、リハビリテーション依頼のあった患者。対象者のカルテより①臨床所見、②血筋バイオマーカー、③心機能評価、④がん治療、⑤日常生活動作、⑥全身状態の情報を調査し、がん関連心機能障害の有無とそのリスク、日常生活動作との関連及びリハビリテーション介入方法の検討をする。本研究の結果から、今後のCTRCDに関するリハビリテーション介入方法の検討や、その効果に関する研究を進める足掛かりとすることを目的としています。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

                                                                                                              

申請者 放射線科 田中 善啓
課 題

仮想透視画像作成専用ソフトを用いたIVRの被ばく及び造影剤減量の検討

研究の概要

仮想透視画像は松本らが考案したものであり、外傷IVRにおける有用性については多く報告されている。しかし、運用については各施設の設備環境や人員配置によって大きく異なり、特に人員不足となる当直帯における過密な外傷診療業務では仮想透視画像を迅速に作成及び提供する事が難しい状況にある。今回、2020年に導入した仮想透視画像専用作成ソフトを用いて従来法との比較検討により、作成時間の短縮と仮想透視画像の効果的な運用(IVR及びステントグラフト手技時間、被ばく線量、造影剤使用量)につなげられることが予想される。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

                                                                                                              

申請者 診療放射線部 大川 綾子
課 題

高齢がん患者に対する高齢者機能評価と放射線治療の実態調査

研究の概要

研究計画書および説明文書・同意文書の変更申請

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

申請者 外科 小﨑 浩一
課 題

茨城県内の透析導入患者コホートの形成と予後調査

研究の概要

茨城県内にて新たに透析導入(血液透析、腹膜透析、腎移植患者を含む)となった患者のレジストリーを作成し、登録後2年間フォローする。疾病治療歴や健康診断受診歴などを評価し、厳密な透析導入原疾患の評価を行い、さらに血液・尿検体を収集し、1年後予後、2年後予後と新たな予後規定因子の有無、評価を行うことを目的とする。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

申請者 神経内科 相澤 哲史
課 題

神経内科患者における心拍変動係数(CVR-R)による自律神経機能評価の有用性についての観察研究

研究の概要

パーキンソン病や多系統萎縮症など神経疾患を有する患者では、起立性低血圧などの自律神経障害によりQOLが大きく低下する状況がよくみられる。本邦では糖尿病性神経障害を評価する目的でCVR-Rの測定が行われているが、神経疾患患者でのCVR-Rについての議論や知見は乏しい。本邦で普及している心電計にはCVR-Rの測定機能があるが、海外では普及していないことが一因かもしれない。神経疾患患者での自律神経障害の評価に客観的指標としてCVR-Rを使用することができるか検証する。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

申請者 外科 稲毛 芳永
課 題

2021年に外科治療を施行された肺癌症例のデータベース研究 肺癌登録合同委員会 第11次事業

研究の概要

1990年より開始された切除例を用いた我が国の肺癌登録事業は、予後や予後因子などの評価を行うとともに、国際データベースにデータを拠出して肺癌病期分類の構築に貢献してきた。しかし、肺癌切除例の増加と調査項目の多様化に伴い研究者の負担増が問題となっている。一方、2011年から開始された一般社団法人NCD(National Clinical Database)による外科手術症例の登録事業は外科医の専門医資料および臨床研究への貢献の他、胃癌・膵癌・乳癌・肝癌などのがん登録事業にも用いられている。そこで、本研究では、NCDが有する患者情報や手術/周術期情報のデータベースを元に、再発・予後情報を追加し、肺がんにおける外科療法の現状解析とともに、データを国際肺癌学会(International Association for the Study of Lung Cancer、本部:米合衆国コロラド州デンバー)の国際データベースに拠出してTNM分類の改定にも貢献する。

判定 承認 本審査は、迅速審査にて承認された。

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