安心して納得できる医療を受けていただくためには、患者さんやご家族と医療従事者の協力が必要です。治療や検査については内容を理解し、安全で適切な医療のために医療安全に積極的にご協力ください。
1.安全な入院生活を送っていただくために
- 患者さんの誤認防止のために
全ての患者さんには手首にリストバンドをつけさせていただいております。
リストバンドの氏名に間違いがないかご確認ください。患者さん自身での確認が困難な場合は、ご家族の方のご協力をお願いします。
点滴及び注射、採血、配薬、手術、検査、処置などの際は、リストバンドのお名前を見せてください。
点滴及び注射、採血、配薬の場合、点滴ボトル、採血容器、薬袋のお名前を、患者さんご自身も、職員と一緒にご確認ください。
- お名前の確認依頼について
診察や処置、検査等の場合、患者さんにお名前(フルネーム)で名乗っていただきます。
※入院・外来、患者さんの間違いを防止するために、何度もお名前をおたずねすることがありますが、ご了承ください。
- 個人情報について
外来等で患者さんの間違いを防止するために、お名前で呼び出しております。患者さん及びご家族のご理解とご協力をお願いします。
なお、プライバシー保護の観点から、お名前の呼び出し、面会者へのご案内を望まれない場合につきましては、当院看護スタッフにお申し出ください。
緊急時のやむをえない場合以外は、患者さんへの電話の取次ぎはお断りいたしております。また、患者さんの病名、病状等に関する電話でのお問い合わせには応じかねますのでご了承ください。
安全管理や防犯上、監視カメラを設置している部署もあります。ご理解ください。
- 無断外泊・外出について
外泊や外出は許可が必要ですので申し出てください。無断で院外へ出ることは禁止です。お守りいただけない場合は、退院していただく場合もあります。
- 飲酒・喫煙の禁止について
院内での喫煙や飲酒は禁止です。また、危険物の持ち込み防止の目的で、持参物品の点検をご一緒にさせていただく場合がありますので、何卒、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。なお、電子タバコもタバコですので禁止です。
- ノンアルコール飲料の禁止について
ノンアルコール飲料は「清涼飲料水、炭酸飲料」の分類となって、容器にノンアルコールと表記されています。
ノンアルコール飲料はアルコール分が0%のものや、0.5%程度含まれるものもあります。そのため、ノンアルコール飲料であっても飲酒と等しい反応が生じる可能性や、飲酒欲求を増強させる、また、他の患者や家族が見て、アルコール飲料を摂取しているような誤解が生じる可能性があり、病院としては管理上難しい状態です。
このため、入院生活においては禁酒、禁煙と併せて、ノンアルコール飲料と表記されている飲料については禁止として指導させていただきます。何卒、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
- 危険物の持ち込みについて
安全上、はさみ・ライター・果物ナイフなどの危険物の持ち込みはご遠慮ください。
- 患者さんへの処置・注射・検査・手術などの説明について
処置・注射・検査・手術などを行う場合は、必ず説明を行っております。説明が不十分な場合や、わからない場合は、遠慮なく医師・看護師にお聞きください。
2.転倒やベッドからの転落の予防について
入院中は環境が変わる上に、筋力・体力の低下から、予想以上に転びやすい状況になります。自分では大丈夫と思っていても、ベッドの周囲や廊下で転んだり、ベッドから転落することがあり、中には骨折される方もいらっしゃいます。安全な入院生活を送っていただくために、患者さんはもとよりご家族も含めて、転倒・転落の予防についてご協力をお願いいたします。
- 転倒しやすい状況は、以下のような場合です
- 初めて睡眠剤を服用した時
- 足腰に力が入らない、立ちくらみした時
- 熱がある、悪寒がする時
- 麻痺や痺れがある時
- 下痢がひどい時
- 以前転んだことがある場合(前回入院中や、自宅)
- トイレの間隔が近い時
- 検査などのために絶食の時間が長い場合
- 認知症などの為、病状の理解が不十分な場合 等
- 転倒・転落防止のために以下のような事についてご注意ください
- ナースコール
いつも手元に置いて、看護師への連絡や必要時に押してください。一人で歩くのが不安な時は、遠慮なく押してください。看護師が伺うまで動かずにお待ちください。
- 夜間トイレに行く時
周囲が暗いので心配な方は、遠慮なく看護師にお知らせください。
- 履物について
普段から履きなれたものや、ゴム底の靴が安全です。スリッパ等は滑りやすく脱げ易いので使用しないでください。
- 点滴を行っている時
点滴スタンドを押しながら歩く場合は、段差に気をつけてください。点滴スタンドを杖代わりに使用して支えにすると危険です。
- 車椅子や杖について
車椅子に乗り降りする場合は、必ずブレーキをかけてください。
杖は普段お使いのものがあれば、ご持参ください。
- ベッドの周囲について
床頭台やオーバーテーブルは不安定で動きますので、体の支えにしてつかまると危険です。入院中の荷物は、収納棚等に収まるようにして、床に物を置かないでください。配線コード等につまずかないように気をつけてください。床が濡れている場合は、滑りやすくなりますので、看護師にお知らせください。
- ベッドについて
ベッドの高さは、座ってかかとがつく高さに調整しています。ベッドの柵は両サイドに2~4本取り付けます。ベッドの上に立ち上がることやベッドから身を乗り出して物を取ろうとしないでください。
- 外来での転倒予防について
ふらつきや、歩行に不安のある方は無理をせず、車いす・シルバーカー等の歩行補助具の使用をお願いします。病院玄関に設置しておりますのでご使用ください。また、受診時の付き添い等ご家族のご協力をお願いします。
転倒・転落防止対策パンフレット
3.転倒・転落の防止へのご協力のお願い
入院中のお荷物は最小限にし、ベッド周りの整理整頓にご協力ください。
転倒・転落の危険が高い場合は、面会時間など個別にご協力をお願いする場合があります。
転倒防止策は、病院スタッフと患者さんと協力すると効果が上がりますので、ご協力よろしくお願いします。