倫理審査委員会

倫理審査委員会 平成23年10月12日(水)

審議内容

申請者 麻酔科医師 丹野 英
課 題 術前補水液としてアミノ酸投与が栄養代謝に与える影響について
研究の概要 ESPEN(欧州栄養学会)のガイドラインによりERAS(術後回復の包括的方法)に基づいた包括的な栄養代謝の改善を目的として、当施設では昨年より高炭水化物飲料水を導入してきた。昨年の倫理委員会の承認を得た後、私どもは手術前の経口補水をモデルとして、健常人ボランティアを対象において絶食時の高炭水化物の飲料摂取が栄養代謝に与える影響について研究を行った。その結果、摂取2時間後においては脂肪燃焼が抑制されて良好な代謝の改善が得られるが、摂取4時間後においてその効果は消失してしまうことがわかった。また、摂取2時間後の血糖値を絶食群と比較するとむしろ低値であり、ダンピング症候群様の反応を示すことが分かった。即ち、術前経口補水として高炭水化物飲料水を用いてもその効果は短く、むしろ反跳的にケトン体の生成を促す可能性さえあり、術前補水飲料水の投与法あるいは内容について改善が望まれる。(静脈経腸栄養学会誌投稿中)
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。
申請者 泌尿器科医長 飯沼 昌宏
課 題 α1ブロッカーとデュタステリドの併用療法における下部尿路症状への有用性の検討
研究の概要 前立腺肥大症(benign prostatic hyperplasia ; BPH)の進行リスクが高い男性において、タムスロシン以外も含めたα1ブロッカーの既存治療を継続中の患者に対し、デュタステリドの併用(Add on)治療を行った際に、併用開始時と比較して、IPSS、OABSS、BII、Qmax、残尿量、前立腺容積などをより効果的に(あるいは有意に)減少させることを観察し確認する。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。
申請者 4階西病棟看護師 金澤 朱美
課 題 術前補水食の導入による看護師の業務量比較と手術室入室前患者との関わりへの影響
研究の概要 術前補液が術前補水食に移行することにより、手術室入室前の看護業務量にどのような変化が生じるのか、また、そのために手術室入室前の患者の関わりにどう影響するのかを検討する。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。
申請者 3階西病棟看護師 松本 恵美
課 題 胃癌術後ダンピング予防のための食べるペースを改善する指導方法の検討
研究の概要 胃癌術後のダンピング防止の為、手術決定時からの手術前の食事指導が、食事摂取時間を変えることに効果があるかを検討する。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。
申請者 消化器科医長 石田 博保
課 題 進行胆道癌に対するGemcitabine+Cisplatin and S-1併用療法の第1相臨床試験
研究の概要 進行胆道癌を対象にGemcitabine、CisplatinおよびS-1の3剤併用療法を行い、その認容性について有害事象の発現を指標として推奨容量を決定する。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。
申請者 臨床研究部長 大谷 明夫
課 題 リンパ腫におけるケモカインCXCL13(BLC)の発現細胞同定
研究の概要 ヒトリンパ腫におけるCXCL13発現細胞の同定をおこなう。詳細は別紙に記載している。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。