倫理審査委員会

倫理審査委員会 平成24年10月10日(水)

審議内容

申請者 救急科医長 土谷 飛鳥
課 題 外傷患者における冷汗の意義
研究の概要 外傷患者において、皮膚所見はショックを早期に認知するための指標として日本外傷学会が監修する外傷初期診療ガイドラインであるJATECでも重視されているが、それを検討した報告は少ない。第25回日本外傷学会において、冷汗はショックを早期に認知するための指標とはなりにくいが、ショックを離脱するために必要intervention(インターベンション、ここでは蘇生のための侵襲的処置/手術とする)の予測因子になりえることが報告された。冷汗は急性心筋梗塞における随伴症状として最もオッズ比が高かったとする報告があり、救急外来におけるトリアージの客観的指標ともなっている。また、外科系ICUにおいて主観的に医師が“四肢の冷たい感じ”があると判断した場合は有意に血清乳酸値が高かったとする報告がある。そこで皮膚所見の中でも比較的観察が容易で客観性が高いと思われる冷汗がショック患者において、迅速かつ的確な外傷初期診療を進めることを外傷チーム全体が共有するための指標となりえるかを前向き観察研究として検討することを目的とする。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。