倫理審査委員会

倫理審査委員会 平成29年01月11日(水)

審議内容

申請者 脳神経外科医長 加藤 徳之
課 題 脳梗塞超急性期における血管内治療単独療法の有効性に関する多施設共同ランダム化比較研究
研究の概要 主幹動脈閉塞を伴う急性期脳梗塞患者に、rt-PA静注療法と血管内治療の併用療法あるいは血管内治療単独療法によるランダム化無作為比較試験を行い、併用療法と単独療法の間で、転帰、出血性合併症、来院-再開通時間、再開通率に差があるか否かを明らかにすることを目的とする。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 精神科医師 志賀 弘幸
課 題 精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究
研究の概要 精神科医療においては、薬物療法と心理社会学的療法がその両輪であるが、その実践については、臨床家ごとのばらつきが大きく、よりよい医療を普及させることが必要とされている。本研究では精神科医に対して、ガイドラインの講習を行い、その医療機関における治療に影響を与えるかどうかについての検討を行い、精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果を検証することが目的である。
・主要評価項目:講義前後のガイドライン理解度および医療の質の変化
・副次的評価項目:講義前後の、処方変化、症例の理解度の変化など
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 血液内科医長 吉田 近思
課 題 高齢の初発慢性期慢性骨髄性白血病患者に対する超低用量ダサチニブ療法の有効性と安全性を検討する多施設共同第2相臨床試験(DAVLEC study)
研究の概要 初発慢性期慢性骨髄性白血病に対する標準治療薬であるダサチニブの通常投与量は100mg/日である。一方、高齢者においては副作用などの理由で減量し、低用量でも十分な治療効果が得られることが経験されているがそのエビデンスは不十分である。本研究においては高齢(70歳以上)の初発慢性期慢性骨髄性白血病患者に対し、ダサチニブ超低用量(20mg/日)を初期投与量とし、治療効果や有害事象を指標として投与量の調整・最適化を行う個別化治療の有効性と安全性を検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 消化器科医長 石田 博保
課 題 消化器癌におけるFGFR2,HER2の蛋白質発現状況の調査を目的とした多施設共同研究
研究の概要 胃癌、胃食道接合部癌、及び大腸癌の被験者の腫瘍組織検体を用いて、FGFR2、HER2の蛋白質発現状況を調査し、被験者の背景と蛋白質発現状況の関連を検討する。また、腫瘍組織検体で上記蛋白質の発現が確認された被験者に対し、第一三共株式会社が実施している該当蛋白質を標的とする治療薬の治験を紹介し、当該研究が各地検の被験者候補を探す手段として活用できるかを検討する。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。
申請者 臨床研究部長 湯沢 賢治
課 題 腎移植患者の精神的ケアプログラム開発に関する研究
研究の概要 移植医療の目的は生命の維持とQOLの向上である。しかし移植後の精神的不調に起因する有病率の高さにもかかわらず、精神的ケアに焦点を当てた効果的なプログラムの開発は本邦に限らず、世界的にも進んでいない。当院では、医療技術面だけでなく精神面でも健康状態を保つ、総合的にバランスのとれた医療への取り組みを実践し、移植医療の現場をさらにリードしていくことを目指している。本研究では、精神的な調査を通じて、1.移植を受けた人の精神的な状態を把握する、2.精神的なケアプログラム・システムを開発し、移植医療の発展に資することを目的とする。
判 定 条件付承認
書類の修正を行うことを条件に承認された。