倫理審査委員会

倫理審査委員会 平成30年10月10日(水)

審議内容

申請者 外科 小崎 浩一
課 題 難治性腹水に対する改良型腹水濾過濃縮再静注法(KM-CART)の研究
課題の概要 当院では2010年4月から現在まで肝性腹水・癌性腹水患者に対し、96回のCART療法を施行し、昨年度は23回のCARTを施行、うち15回は癌性腹水であった。そして細胞成分の多い癌性腹水に対するCART15回中6回で、患者に37-38℃の発熱を認めたが、NSAIDで対応可能であった。しかしこのように依然として発熱を認める症例が存在することから、当院では、2018年4月より従来の内圧式CARTから外圧・定圧濾過式CART(改良型CART)に変更した。改良型CARTは、濾過膜の外圧方式への変更に加えて、ローラーポンプで腹水をしごいて濾過膜に押し込む代わりに、濾過膜を介して腹水を濾過膜に陰圧で吸引することで、多数の癌細胞や白血球を含む腹水にかかる機械的ストレスを大幅に減少でき、その結果、従来型CARTで多く認められた発熱も頻度・程度ともに軽減できるとされている。本年度は昨年度従来型CARTで得られた結果をもとに、従来型CARTと比較して改良型CARTの難治性腹水、とくに癌性腹水に対する有効性を検討することを目的とした。
判 定 承認
本審査は、全員一致で承認された。
申請者 呼吸器科 遠藤 健夫
課 題 EGFR uncommon mutationを有する非小細胞肺癌診療に関する茨城県内多施設調査研究
課題の概要 EGFR uncommon mutation陽性肺癌の頻度は低く実臨床を基盤とした報告は多くない。茨城県内多施設における上記肺癌診療に関する情報を共有し、茨城からの結果を発信し国内外の医療関係者への情報提供、今後の診療成績の向上に資することが目的である。現在までに測定したuncommon mutation遺伝子変異結果と今後2019年4月までの診療でuncommon mutation遺伝子を測定した結果を集積する。「後ろ向き」研究である。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 呼吸器科 遠藤 健夫
課 題 ALK融合遺伝子変異陽性肺癌診療に関する茨城県内多施設調査
課題の概要 ALK融合遺伝子変異陽性肺癌診療に関する実臨床を基盤とした多施設調査研究に関する報告は必ずしも多くない。茨城県内多施設における上記肺癌診療に関する情報を共有し、茨城からの結果を発信し国内外の医療関係者への情報提供、今後の診療成績の向上に資することが目的である。現在までに測定したALK融合遺伝子結果と今後2019年4月までの診療でALK融合遺伝子変異陽性と判断された症例の診療情報を集積する。「後ろ向き」研究である。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 呼吸器科 遠藤 健夫
課 題 フェノタイプ・エンドタイプに着目した本邦の喘息患者における3年間予後の検討
課題の概要 本研究の先行研究は当科でも参加しているNHOM-Asthma(H28年度NHOネットワーク共同研究「喘息診療の実態調査と重症喘息を対象としたクラスター解析によるフェノタイプ・エンドタイプの同定」)であり、本研究はNHOM-Asthmaで収集した2500症例に上る患者情報から得られたフェノタイプ分類とフェノタイプを規定する分子情報を基に、本邦における喘息フェノタイプ間の予後を比較する新規の研究である。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。