倫理審査委員会

倫理審査委員会 令和02年10月14日(水)

審議内容

申請者 救急科 安田 貢
課 題 日本外傷データベースを用いた神経学的スコアと予後予測に関する研究
研究の概要 我が国では、意識状態の評価ツールとしてJapan Coma Scale(JSC)が広く用いられている。JCSは1974年に田らにより開発されたが、成人ではJCSと転帰との相関について述べられる研究がいくつか見られるものの、discriminationやcalibrationについて言及されている研究はない。さらに、小児のJCSの有用性についての研究は公表されていないのが癌用である。本研究はJapan Trauma Date Base(JTDB)を用いて、JCSを含めた患者重症度と予後との関係を明らかにするための研究である。
判 定 条件付承認
修正後の書類を提出することを条件に承認とする。
申請者 呼吸器科 箭内 英俊
課 題 特発性間質性肺炎の前向きレジストリの構築とインタラクティブMDD診断システムを用いた診断標準化に基づく疫学データの創出  -AI診断システムと新規バイオマーカーの開発-
研究の概要 IIPsの疫学調査、診断精度の向上、診断の標準化、予後予測・層別化法の改善に貢献できる診療エビデンスを創出することが目的である。
臨床・画像・病理データを統合したクラウド型データベースを用いたIIPs患者の多施設共同・前向きレジストリ(IIPsレジストリ)を構築、インタラクティブ遠隔MDD診断システムによるIIPsレジストリを用いたIIPsの疫学データの解析、臨床・画像・病理データを用いたIIPsのマルチモーダルAI診断システムの開発等をメインテーマとして行う。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 呼吸器科 箭内 英俊
課 題 多分野合議による間質性肺炎診断に対する多施設共同前向き観察研究 Providing Multidisciplinary ILD diagnoses(PROMISE)study
研究の概要 本邦における間質性肺疾患の各疾患の相対的罹患率の調査、臨床アウトカム予測モデルの作成、および間質性肺疾患の中で進行性の表現型の調査を目的として、目標症例数2700例に対し、診療情報(カルテ)から前向きに情報を収集し、EDCシステムに入力する。組織検査を受けた事がある場合は、病理スライドを収集する。胸部レントゲン画像とCT画像は、各症例毎の専用Webリンクページよりアップロードを行う。データ収集において、各施設で患者情報は連結可能匿名化される。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 看護部 桐原 敦子
課 題 外来診療棟における急変患者対応シミュレーション教育による看護師への効果
~シミュレーション教育後の意識の向上を目指して~
研究の概要 外来診療棟では2019年10月から2020年7月の間に、心肺停止に陥る患者の急変事例が5件発生した。副看護師長が実施した急変対応に関するアンケート調査では、予想外の急変に戸惑い充分な対応ができなかったという自信の喪失や、今後も起こりうる急変への不安を抱く看護師が多かった。この結果をもとに救急看護認定看護師の協力を得て、外来診療棟での急変対応シミュレーションによる教育的介入を行うことで、急変兆候の早期発見、および対応・技術について学び、急変対応に対する知識・技術を身につけ、意識の向上につなげていきたいと考えた。
外来勤務看護師(非常勤職員含む)へ急変対応の講義・シミュレーション教育を実施し、その後、急変対応の意識変化に対するアンケートを実施する。アンケート結果は単純集計とし今後の急変対応に対する知識・技術・意識の向上につなげることができたかを分析する。外来看護師の今後の急変対応に関する前向きな思いへと繋がり、やりがい・達成感につながるのではないかと考える。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。