倫理審査委員会

倫理審査委員会 令和06年09月11日(水)

審議内容

申請者 神経内科 相澤 哲史
課 題 消化器癌および泌尿器癌患者における免疫関連有害事象(irAE)発現に影響を与える因子を探索する後ろ向き症例集積研究
研究の概要 研究期間の変更申請
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 田部田 厚史
課 題 穿孔性虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術におけるドレーン留置の有効性に関する研究
研究の概要 過去に先行性虫垂炎に対して腹腔鏡下虫垂切除術を施行した患者を対象に、ドレーン留置群とドレーン非留置群を比較した場合に、ドレーン留置群で術後遺残膿瘍の発生率が低下するかどうかを検討することを目的とする。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 江藤 文彦
課 題 脊椎手術における外視鏡の導入 -術野の共有がもたらす利点を検証する-
研究の概要 脊椎手術で術者と助手は偏向ルーペを装着して手術操作をしているが看護師は術野を共有することができない。顕微鏡は術野を共有できるが重量が大きく移動が容易でない。外視鏡は軽量な本体と高精密デジタルカメラで繊細な術野をモニターに映し出すため、脊椎手術において偏向ルーペと顕微鏡の双方の利点を残しながら欠点を補う可能性がある。本研究では脊椎手術で外視鏡を併用することがチーム医療にもたらす利点を検証する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 大山 和生
課 題 載距突起スクリューの至適挿入位置とプレートスクリューホールとの位置関係に関する臨床研究
研究の概要 【背景・目的】踵骨骨折に対する整復内固定術では後距踵関節面の解剖学的な整復と強固な内固定が重要であり、骨質が良い載距突起へスクリューを挿入することが重要となる。しかし載距突起を狙ったスクリューが逸脱している症例をしばしば経験する。そのため本研究では3DCTを用いて載距突起に対して挿入するスクリューの至適挿入位置を計測し、プレートスクリューホールとの位置関係を調査する。【方法】当院で足部を含むCT検査を受けた男性12足、女性12足(左右6足ずつ、20代から70代までそれぞれ2例ずつ)計24足のCTデータを使用し、SYNAPSE VINCENT(Fujifilm社)を用いて画像再構築を行う。3DCT上で載距突起から外側にむけて、最も太い円柱が通るルートを描出する。円柱の中心と外側壁の交点をスクリューの至適挿入位置とし、踵骨前縁・頭側縁から至適挿入位置までの距離の踵骨全長と全高に対する比率を計測する。ZimmerBiomet社ALPS MIS LCプレートのテンプレートを用いて、仮想スクリューホール(C・Dホール)を3D上にプロットし、至適挿入位置との距離を測定する。また、仮想スクリューホールから3.5mm径の円柱を仮想スクリューとして載距突起中心に向けて設置し、骨皮質に当たらず海綿骨内を通過可能か確認する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 看護部 木村 梨奈
課 題 当院における終末期化学療法の現状 -医療用麻薬使用との比較-
研究の概要 がんの三大治療として、手術、化学療法、放射線治療である。化学療法は細胞障害性抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬に分けられ、患者の身体的背景、がんの進行に合わせて治療変更されながらも長期的に施行される。少しでも生存期間が長くなることへの期待から最期まで治療を希望する患者家族も多い。また、がん治療を受けている患者の約半数に痛みがあり、転移のある進行がんあるいは末期がん患者では7-9割ががんの痛みを経験しているとされている。医療用麻薬に対する意識では、「寿命を縮める」と思うが6.3%を占めており、医療用麻薬に対し誤解を抱いていることが少なくない。そこで、当院における終末期化学療法の現状、医療用麻薬の使用と生存期間の関連を調査し緩和ケアの質の向上を目的として検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 放射線科 杉原 理菜
課 題 心筋血流シンチグラフィ検査における呼吸アーチファクトの低減方法
研究の概要 心筋血流シンチグラフィ検査において動きによるアーチファクトが生じることがある。そのアーチファクトが画像診断の上において弊害を生じる可能性があり、それが誤診などの診断に影響を与えることがある。しかし、心筋血流シンチグラフィ検査は両腕挙上かつ撮影時間が長い検査であるため、息止めを用いた撮影はできず、自由呼吸下での撮影となり、アーチファクト発生の原因となる。そこで心筋血流シンチグラフィ検査において呼吸による動きを抑制するための固定具の使用を提案する。それにより、呼吸による画像への動きの影響が抑制され診断の精度向上が期待される。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 放射線科 田中 善啓
課 題 STAT画像所見報告における遠隔画像処理システムを用いた診療放射線技師の教育体制構築
研究の概要 2019年、日本医療安全調査機構は「救急医療における画像診断に係る死亡事例の分析」を発表しました。この提言では、緊急性が高い病気を重視した画像診断が重要とされています。また、診療放射線技師が緊急所見を発見した際には速やかに医師に報告する必要があると述べられています。さらに、2024年には、医師の働き方改革として、医師から診療放射線技師への業務シフトに関するガイドラインが公開されました。我々は、遠隔画像処理システムを用いた教育システムの有用性を検討します。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 田部田 厚史
課 題 上部消化管穿孔で手術を施行された患者における術中の腹腔内洗浄量と術後の腹腔内膿瘍の発生の有無の関係を探索する過去起点コホート研究
研究の概要 腹腔内膿瘍は上部消化管穿孔における術後合併症としてしばしば生じる。腹腔内膿瘍の発生率を減らすために、術中に腹腔内の洗浄が行われるが、この有用性を支持する明確な根拠はない。虫垂炎においては、術中腹腔内洗浄が腹腔内膿瘍の高いリスクと関連しているとのいくつかの方向がある。本研究で、上部消化管穿孔における術中腹腔内洗浄量が腹腔内膿瘍の発生と関連しているか探索的に検討を行う。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 中村 亮太
課 題 肺癌手術検体におけるPD-L1発現と臨床像の比較検討
研究の概要 2017年から2021年まで、水戸医療センターで、肺癌の診断で根治術を施行した患者のうち、非小細胞肺癌の確定診断および、切除検体を用いたPD-L1発現を評価している患者を診療録を調査し、後ろ向きに探索。PD-L1発現が術後の予後因子となり得るか検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 呼吸器科 沼田 岳士
課 題 80歳以上の進行肺癌患者における化学療法治療前骨格筋量と治療への忍容性や予後との関連性についての検討
研究の概要 昨今の高齢化社会や当院の位置する地域性もあって、高齢者の肺癌症例を経験することが増えてきている。高齢者に対しては、以前は化学療法が難しいと考えられていたが、抗癌剤や制吐剤の進歩もあって、実際には副作用も軽く遂行できている症例も度々経験する。今回、治療前の骨格筋量と、化学療法への忍容性や予後との関連を調査することで、高齢者に対する化学療法導入の一つの客観的指標としてなりうるかを検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 企画課 野崎 基亜
課 題 災害時におけるSNSを用いた院内情報共有ポータルサイト構築、利用範囲・有用性等の検証及び利用コストの最小化
研究の概要 災害時等の意思決定及び現場指示の情報共有や安否確認等についてのツールが確立されていない課題のため、有用なツールの構築を目的としたものである。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 平林 匠
課 題 大腿骨転子下骨折における骨形態、骨密度に関する後ろ向き観察研究
研究の概要 当院での低エネルギー外傷にて受傷した骨脆弱性に伴う大腿骨転子部骨折、大腿骨転子下骨折患者を対象とし、大腿骨と骨盤の骨形態や骨密度について調査する。骨形態については単純X線、CTにて計測し、骨密度については単純X線を元に骨密度を計測する人工知能(AI)システムを用いて計測を行う。計測した数値を元に大腿骨転子部骨折と大腿骨転子下骨折との違いについて調査する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 脳神経外科 丸山 沙彩
課 題 橈骨動脈穿刺における合併症の要因と予防対策の検討
研究の概要 総大腿動脈穿刺に比すると経橈骨動脈アプローチは致死率、合併症が少ないと報告されており、橈骨動脈アプローチ用のデバイスの発展に伴い脳血管内治療における橈骨動脈アプローチの頻度が増加している。その合併症として血腫、橈骨動脈閉塞が生じ得る。加温やマンシェット加圧などにより橈骨動脈拡張、スパズムの軽減との関連を示唆する報告もあるが脳血管内治療領域においての報告はない。通常手技に加え、侵襲のない処置を追加することで、橈骨動脈閉塞を含めた合併症の頻度の縮小に有意な関連が得られるか評価する。患者満足度の主観的評価に加え、超音波を用いた客観的評価も検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 薬師寺 亮
課 題 手根管症候群症と心アミロイドーシスの関連に関する検討
研究の概要 手根管症候群は、全身性トランスサイレチン(ATTR)アミロイドーシスにおいて、心症状に先行して生じるred flag症状とされる。近年、心アミロイドーシスの病態抑制薬が開発され、早期治療介入が期待される。手根管症候群の手術の際に、その横手根靭帯と滑膜から検体を採取し、病理学的にアミロイドーシスを診断できれば、早期治療介入が可能となる。心アミロイドーシスを呈する手根管症候群の臨床的特徴と、両者の関連について調査することが本研究の目的である。最終的にはRed flagとなる因子が特定できれば、適切に循環器内科医に引き継ぐことができ、手外科疾患から生命予後を左右する心疾患の早期発見に貢献することにもなる。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 救急科 堤 悠介
課 題 クリスマス食と患者の食事摂取状況との関連について:自己対照ケースシリーズ研究
研究の概要 入院患者の良好な栄養状態維持にとって、病院食の摂取は非常に重要である。当院ではクリスマスやひな祭りなどの行事に合わせて、特別な行事食を提供しており、やや通常よりも原価をかけ季節感を出し、患者さんの食事摂取がより進むように工夫をしている。そこで今回クリスマス食の提供と食事摂取量との関連を検証するために本研究を行う。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。