倫理審査委員会

倫理審査委員会 令和07年09月10日(水)

審議内容

申請者 循環器科 小泉 智三
課 題 がん診療均てん化のための臨床情報データベース構築と活用に関する研究
研究の概要 研究計画書および公告用文書の変更申請
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 脳神経外科 佐藤 允之
課 題 内頚動脈側壁脳動脈瘤に対するWEB留置の成績
研究の概要 動脈瘤内の血流改変デバイス(WEB)の内頚動脈側壁動脈瘤に対する効果を検証する。当院で治療したWEBを用いて治療した脳動脈瘤のうち、内頚動脈分岐部動脈瘤について治療成績、血流解析結果、合併症について検討する。
【検討項目】動脈瘤部位、動脈瘤形状(最大径、Neck径)、動脈瘤体積、母血管から動脈瘤分岐角度を計測した。選択したWEBとの体積比(WEB体積/動脈瘤体積)、AZURIONで測定した血流強度比(MAFA Ratio)、分岐部血管の閉塞の有無、術中Webサイズ変更の有無、最終フォローでの閉塞状態(WOS)を検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 江藤 文彦
課 題 外傷性胸腰椎損傷における前方支柱再建の適応を再考する -Spreadの有用性に関する検討-
研究の概要 高エネルギー外傷による胸腰椎損傷に対する前方支柱再建の適応には従来からLoad Sharing Classification(LSC)が用いられてきたが、後方インストゥルメンテーションの発展により低侵襲かつ強固に後方固定術が実施できるようになりLSCに代わる指標の再考が望まれている。
近年、前方支柱再建の適応を決定する新しい指標として受傷時のCT画像から椎体破壊の程度を算出するSpreadが着目されているが、これまでにSpreadとLSCの関連性を評価した報告はない。
本研究ではSpreadが前方支柱再建の適応を決定する指標として有用であるかを検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 大山 和生
課 題 踵骨関節内骨折に対するディストラクターを使用した一時的創外固定術の整復効果に関する臨床研究
研究の概要 【背景・目的】踵骨関節内骨折では後距踵関節面の陥没や踵骨骨長の短縮、後足部の内反、踵骨横径の増大など3次元的に複雑な転位を来たすため、術中整復に難渋することが少なくない。さらに骨折した踵骨周囲の皮膚軟部組織は強く腫脹し、多くの症例では早期に内固定手術を行うことが困難となる。腫脹改善を待機する期間が長くなるほど整復操作は難しくなる。その解決策として創外固定を用いて低侵襲にligamentotaxixによる整復を行う方法は散見される。本研究では受傷後早期にディストラクターを用いて骨片間に牽引をかけて整復を行う術式について、術前後のCT画像を比較して得られた整復位について調査する。
【方法】踵骨関節内骨折を受傷した患者を対象とする。受傷後早期に全身麻酔もしくは伝達麻酔下に一時的創外固定骨折治療術を実施する。その際に創外固定ピンを距骨頭と踵骨隆起骨片に挿入し、ディストラクターを用いて骨折部に十分に牽引をかける。関節面の陥没はK-wireを用いたピンニングによる整復操作を追加する。全体の整復位もピンニングで仮固定を行った後にディストラクターから創外固定への組み換えを行う。受傷時と創外固定術後のCTを再構成し、関節面のGap・StepOff、踵骨の骨長・高さ・横径・内反角・Böhler角を算出し比較する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 小川 健
課 題 創外固定器を用いた小児上腕骨顆上骨折の治療成績を検討する後ろ向きコホート研究
研究の概要 小児上腕骨顆上骨折は小児四肢骨折の約15%を占めており、転位の程度によっては手術が必要になる。手術法としては、銅線を数本刺入して固定するピンニング法が一般的であるが、骨折の整復位が不良のまま、不適切な角度や位置でのピンの挿入により変形癒合や神経障害を引き起こす可能性もある。さらに、術後ギブス固定が必要で、ギブスによる障害の恐れもある。そこで研究代表者らは手術から術後管理まで含めて、より簡便で正確な整復位の獲得と固定性の維持を目指し、創外固定を用いた方法を行ってきた。本研究では後ろ向きにその治療成績をまとめ、従来のピンニングでの治療成績と比較検討することを目的とする。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 放射線科 杉原 理菜
課 題 急性腹症に対する単回撮影造影CT(スプリットボーラス法)の線量最適化と診断精度:後方視的比較研究
研究の概要 本研究は、急性腹症に対する造影CTにおいて、スプリットボーラス法とデュアルエナジーCTを併用することで、従来の三相撮影より被ばく線量を50%以上低減しつつ、診断能と撮影効率を維持できるかを検証する。成果を基に低線量標準プロトコルを確立し、救急現場での診断の質向上と線量最適化を全国規模で実現することを目的とする。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 田部田 厚史
課 題 鈍的腹部外傷の中で、根治的手術施行症例とDamage control surgery施行症例の背景を比較した探索研究
研究の概要 重症外傷における早期死亡の主たる原因は出血であり、それを制御するための戦略の一つであるDamage control surgeryは、予後を改善したとされ広く普及している。一方で、依然として高い合併症率や死亡率に関連しているとの報告もあり、このテーマに関するさらなる研究が求められている。本研究は、鈍的腹部外傷において、根治的手術と比較してDamage control surgery症例の患者背景とアウトカムを記述し、また臓器損傷のパターンを特定することを目的とする。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 中岡 浩二郎
課 題 EGFR遺伝子変異陽性肺癌のPD-L1発現率による臨床像の比較検討
研究の概要 【背景】当院におけるEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌切除検体を用いて、PD-L1発現、臨床像を比較し、PD-L1の発現率が予後因子となりうるか検討することを目的とする。
【対象・方法】2017年4月から2023年3月まで、当院において非小細胞肺癌の診断で根治術を施行した237例を対象とした。そのうちcommon mutationであるEGFR exon 19 deletionとexon 21 L858R陽性患者77人の、PD-L1発現を調査した。PD-L1発現は22C3抗体を用いて、TPSのカットオフを1%未満、1-49%、50%以上の3群に分け、発現率の差で臨床像を比較検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 中村 亮太
課 題 肺癌手術症例における体組成とC-reactive protein-albumin-lymphocyte(CALLY) indexを組み合わせた短期・長期的な術後に及ぼす影響の検討
研究の概要 【はじめに】肺癌治療において、サルコペニアを有する症例は、予後不良である。また、血清学的な免疫栄誉指数であるC-reactive protein-albumin-lymphocyte(CALLY)indexも各種癌治療において、有用な予後因子との報告がある。そこで、体組成と血清学的なマーカーを用いて予後不良因子の層別化が可能かどうか明らかにすることを目的とした。
【対象・方法】2016年5月から2023年4月まで、当院において非小細胞肺癌の診断で根治術を施行した317例を対象とした。サルコペニアは、BIA法で体組成を評価し、免疫栄誉指数としてCALLY indexを測定。CALLY indexのcutoff値は、無再発生存に対するROC曲線のYouden idexをcutoff値とした。各々の群で、背景に違いがあるのか、予後に違いがあるのか、組み合わせる事で、予後不良因子の層別化が可能なのか、診療録を後ろ向きに比較検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 能見 修也
課 題 橈骨遠位端骨折掌側ロッキングプレート固定術後の手術創に関する前向きコホート研究
研究の概要 橈骨遠位端骨折は頻度の高い外傷である。骨折部の転位が大きい場合手術治療が選択され、近年は掌側の縦皮膚切開からのプレート固定が一般的に行われる。手術創の外観は患者にとって大きな問題で、また、手術創の肥厚性瘢痕化やケロイド化は疼痛や関節可動域制限、患者満足度の低下の原因にもなりうるが、プレート固定を施行した橈骨遠位端骨折患者における手術創についての調査・報告は少ない。プレート固定を施行した橈骨遠位端骨折患者の手術創について客観的に評価し、治療成績との関連について報告していく。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 放射線科 若林 愛梨
課 題 拡張腸管内の貯留液CT値からみた絞扼性腸閉塞診断の後ろ向きコホート研究
研究の概要 絞扼性腸閉塞は早期診断が困難で、腸管壊死に進展しやすい緊急疾患である。本研究では、従来のCT所見に先行して変化する腸管内貯留液のCT値に着目し、単純CTによる定量評価により超早期診断の有用性を検証する。造影に依存しない客観指標で高感度な診断を可能とし、腸管温存と術後QOLの向上を目指す。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 米山 智
課 題 胃切除術後の再建形成と栄養指標評価との関連、特に骨格筋量およびCALLY indexとの関連
研究の概要 胃切除術後の栄養障害とサルコペニアはQOL低下や合併症増加、長期予後不良に直結する。再建形式は消化管通過路や胆汁・膵液逆流の程度を変化させることで栄養吸収に影響を与え、結果として骨格筋量および炎症栄養複合指標(CALLY index)を通じた全身状態を変動させる可能性がある。しかし、Billroth-1(B1)、Billroth-2(B2)、Roux-en-Y(RY)各法の比較について前向きに筋量とCALLYを同時評価した研究は乏しい。本研究は再建形式が骨格筋量およびCALLY指数に及ぼす縦断的影響を明確化し、最適な術式選択と術後介入戦略を提案することを目的とする。
当院で胃癌に対し幽門側胃切除を施行し、術前と術後1年の腹部CTが取得できた患者を対象とし、再建形式別にB1法再建群、その他の再建法群(B2法、RY法)2群に分類する。腸腰筋面積から算出した骨格筋量(PMI)、CALLY index、体重変化、その他の栄養指標、術後合併症、在院日数等との関連も解析する。再建形式ごとの骨格筋量・体脂肪量減少率を比較し、多変量解析で高度筋量減少の独立因子を同定することで、最適な再建法選択と周術期管理指針の確立を目指す。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 呼吸器科 沼田 岳士
課 題 特発性間質性肺炎の前向きレジストリの構築とインタラクティブMDD診断システムを用いた診断標準化に基づく疫学データの創出 -AI診断システムと新規バイオマーカーの開発-
研究の概要 研究計画書の変更申請
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 呼吸器科 沼田 岳士
課 題 多分野合議による間質性肺炎診断に対する多施設共同前向き観察研究 Providing Multidisciplinary ILD diagnoses(PROMISE)study
研究の概要 研究計画書および公告用文書の変更申請
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。