倫理審査委員会

倫理審査委員会 令和08年07月08日(水)

審議内容

申請者 整形外科 加藤 零太
課 題 橈骨遠位端骨折患者における骨粗鬆症治療介入が、続発性脆弱性骨折の発生に与える影響の探索
研究の概要 橈骨遠位端骨折は、骨粗鬆症患者における初発の脆弱性骨折として最も多いとされている。橈骨遠位端骨折の診断時に、骨粗鬆症に対して適切にスクリーニングや治療介入を実施することで、椎体骨折や大腿骨近位部骨折などの続発性の脆弱性骨折を防ぎ、ADLの低下を予防することができる可能性がある。本研究の目的は、橈骨遠位端骨折患者において、診断時点での骨粗鬆症に対する治療介入がその後の続発性の脆弱性骨折の発生に与える影響を調査することである。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 放射線科 大曽根 敏彰
課 題 外傷全身CT検査における手動MPR法と自動画像認識支援MPR法の比較 -作成時間および再構成精度に関する同一症例内比較研究-
研究の概要 過去に撮影された外傷全身CT検査の既存volume dataを用い、CTコンソール上での手動MPR法と自動画像認識支援MPR法を比較し、全MPR画像作成完了までの時間および基準画像に対する再構成精度を検討する後ろ向き観察研究である。外傷全身CT検査における画像作成工程の効率化および標準化に資する知見を得ることを目的とする。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 放射線科 木村 恭彦
課 題 頭部CTA画像処理におけるsyngo.via自動再構成と手動作成の比較検討
研究の概要 救急医療の頭部CTA検査では、迅速かつ高品質な画像提供が不可欠です。しかし、従来の技師による手動の画像処理は操作負担が大きく、担当者の経験年数によって処理時間にバラつきが生じることが課題でした。画像提供の迅速化と標準化が強く求められる中、本研究では手動とsyngo.viaによる自動画像再構成を比較し、自動機能の処理時間短縮や技師の負担軽減、経験差の解消における有用性を検証しています。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 放射線科 杉原 理菜
課 題 単純CTデータを用いた仮想透視画像による急性心筋梗塞カテーテル治療支援:後方視的比較研究
研究の概要 本研究は急性心筋梗塞(AMI)患者に対し、PCI前に撮影された単純CTデータから仮想透視画像(VFI)を作成し、緊急カテーテル治療支援への有用性を後方視的に検証する研究である。VFIを術前共有することで、透視時間短縮や造影剤使用量低減、穿刺成功率向上などが得られるかを評価する。追加被ばくや追加造影剤を必要とせず、既存CTデータを活用した新たな治療支援法として、救急PCIの安全性と効率性向上への貢献が期待される。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 救急科 堤 悠介
課 題 日本外傷データバンクにおける個別患者データ利用の格差に関する検討:記述研究
研究の概要 近年、疾患登録レジストリを用いた研究は様々な医療分野で盛んに行われています。レジストリ研究では個々の研究における組入基準は各研究者に委ねられているため、実際の臨床疑問に応じた研究実施において、対象患者さんの選択に偏りを生じる可能性があります。しかし、個々の患者さんのデータが実際の研究に利用される頻度にどの程度格差が生じているかについては、いまだ明らかにされていません。そこで本研究では2004年~2024年に登録された全患者(約60万症例)を対象に、過去に同データバンクを用いて出版された研究の組入・除外基準を各患者にあてはめ、各患者さんが何割の研究に組み入れられたか(「研究対象割合」)を算出・記述します。必要に応じて回帰モデルで要因を分析します。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 整形外科 大山 和生
課 題 足関節の脛腓間不安定症に対して挿入する脛腓間固定デバイスの挿入角度に関する臨床研究
研究の概要 【背景・目的】足関節果部骨折に脛腓間の不安定症が合併する際、近年は人工靭帯を用いたスーチャーボタンやアンカーシステムが開発され使用例が増えている。新しいデバイスの多くは腓骨遠位端用外側プレートのスクリューホール越しに挿入可能であるとされるが、プレート越しの挿入に難渋することがある。本研究では3DCTを用いてプレート設置位置から挿入する際の脛腓間固定デバイスの至適挿入角度を調査する。
【方法】当院で足関節を含むCT検査を受けた男性24足、女性24足(左右12足ずつ、20代から70代までそれぞれ4例ずつ)計48足のCTデータを使用し、SYNAPSE VINCENT(Fujifilm社)を用いて画像再構築を行う。ZimmerBiomet社、Arthrex社、DePuySynthes社それぞれのプレートテンプレートを画面上で合わせて、脛腓間固定デバイスの挿入推奨高位とされる脛骨関節面から2cm近傍のスクリューホールをプロットする。プロットした高さの水平断面像を作成し、プレートが設置される腓骨前外側面の皮質中央をスクリューホール中心とし、スクリューホール中心を通り腓骨前外側面に対して垂直な線(基準線)と、スクリューホール中心から脛骨内側端に向かう直線(デバイス至適挿入線)との角度を計測する。ZimmerBiomet社、Arthrex社、DePuySynthes社それぞれのプレート規格と脛腓間固定デバイスのドリル径からプレートに対する斜め挿入可能な角度を計算し、挿入可能か否かを検討する。
判 定 条件付承認
申請書および研究計画書の修正を行うことを条件に承認された。
申請者 整形外科 江藤 文彦
課 題 セメント注入型椎弓根スクリューにおける椎体内セメント分布と術前CT Hounsfield Unit値の関連性
研究の概要 骨粗鬆症患者に対する脊椎固定術においてセメント注入型椎弓根スクリュー(CAPS)が固定性の改善に有用である一方で、セメント漏出による合併症が課題となっている。本研究では、CAPSを用いた脊椎固定術を対象に、術後CT画像を用いて椎体内セメント分布およびスクリュー設置位置を計測し、術前CTにおけるHounsfield Unit(HU)値との関連を後ろ向きに検討する。本研究により術前にセメントの拡散範囲を予測したうえでスクリューの至適挿入位置を計画できる可能性がある。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 中岡 浩二郎
課 題 術後病理診断でリンパ節転移を認めた臨床病期Ⅰ期肺癌症例の検討
研究の概要 JCOG1211、JCOG0802の結果から、臨床病期Ⅰ期の肺癌に対して、区域切除症例数が増えている。また、JCOG2217の結果で区域切除の適応がさらに拡がる可能性もある。術前からリンパ節転移が疑われる症例では肺葉切除が標準術式であるが、術後にリンパ節転移陽性が判明することもあり、このような症例に対する術後の対応や予後について、当院の症例を用いて検討する。
【対象・方法】2014年1月から2023年12月まで、当院において臨床病期Ⅰ期の非小細胞肺癌の診断で根治術を施行した263例を対象とした。そのうち術後病理診断でリンパ節転移を認めた27例を後方視的に検討し、肺葉切除と区域切除の予後を比較する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 脳神経外科 佐藤 允之
課 題 急性期脳梗塞に対する脳血管内治療後のHyperintense acute reperfusion marker(HARM)の影響
研究の概要 脳梗塞に対する血栓回収療法(カテーテル治療)などによって血流が再開した後のMRI(造影FLAIR画像)で、クモ膜下腔や軟膜に沿って見られる異常な高信号域が認められる。再開通が得られた間接的なマーカーとなる一方で、血液脳関門のダメージが強いことを示すため、治療後の脳浮腫や出血性梗塞(出血リスク)の可能性が高まるサインとして注目されているが、臨床転帰に与える影響については不明な点がある。HARMが臨床転帰に影響しているかを検討する。
判 定 承認
本審査は、迅速審査にて承認された。
申請者 外科 中村 亮太
課 題 肺癌手術患者に対する周術期電気的筋刺激(EMS)を用いた下肢骨格筋量低下抑制の探索的研究
研究の概要 肺癌の周術期に、約85%の患者さんで、骨格筋量の低下を認めることが明らかとなってきている。特に下肢筋量の低下が原因であった。近年、electrical muscle stimulation(EMS)を用いた筋刺激が筋量増加に寄与する報告があり、術後にEMSを使用することで下肢骨格筋量の低下が防げるのかを明らかにすることを目的とする。
判 定 条件付承認
研究計画書および説明文書・同意文書の修正を行うことを条件に承認された。