骨塩定量検査(DXA法:Dual energy X-ray Absorptiometry)
骨の丈夫さは骨の量を表す“骨量”と骨の質を表す“骨質”で判断します。骨塩定量検査は“骨量”の指標となる骨に含まれるカルシウムなどのミネラルを測定する検査です。
当院では二つの異なった線質のX線を用いたDXA法(Dual energy X-ray Absorptiometry法)にて、腰椎と大腿骨頚部の骨塩定量検査を行っています。DXA法は他の方法と比べ非常に測定精度が高いのが特徴です。測定に用いるX線は少量ですので、気軽に検査を受けていただくことが可能です。
骨粗鬆症の診断にはDXA法を用いて、QOL に影響の大きい腰椎と片方の大腿骨近位部の両者を測定することが、骨粗鬆症の予防と治療ガイドラインで推奨されています。
検査における注意事項
骨塩定量検査を受けていただく際に、いくつか注意事項がございます。
ご不明な点がございましたら担当技師にお問い合わせください。
1.手術などで体内に金属が挿入されている方はお申し出てください。
2.X線を用いて検査しますので妊娠中やその可能性がある方は検査できません。
3.検査前にCT検査・バリウムなどの造影剤を用いた検査、またはRI検査を受けている場合は正確な検査ができませ
んので、延期させていただくことがあります。
(造影CT検査・その他の造影検査・バリウム検査・RI検査が同日にある場合は、骨塩定量検査を先に行います。)
4.検査直前にカイロやコルセット、ベルトなど金具がついているものは外してもらいます。
5.正確な検査を行うために体重と身長をお聞きする場合があります。
6.検査中に動いてしまうと正確な検査ができなくなります。測定自体は数分で終わりますので動かないようにしてください。
検査方法
腰椎
クッションを用いて仰向けに寝ていただき、呼吸の合図に合わせて撮影を行います。
大腿骨
内旋補助具を用いて足を内股に固定し撮影を行います。
検査終了後、測定結果をお渡しします。
検査結果について
日本の指標用語(日本骨代謝学会から)
• 若年成人比較%(YAM=Young Adult Mean)
若年齢の平均BMD値(基準値)を100%として、被験者BMD値と比べて%を
だしたもので、骨粗鬆症診断基準に用いられる。
• 同年齢比較%
同年齢の平均BMD値を100%として、被験者BMD値と比べて%をだしたもの。
診断基準
正常 YAMの80%以上、Tスコアが-1SD以上
骨減少症 YAMの70~80%、骨減少症 Tスコアが-1 ~ -2.5SD
骨粗鬆症 YAMの70%未満、骨粗鬆症 T スコアが-2.5 以下