診療領域は、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病など造血器悪性腫瘍と再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、骨髄異形成症候群など難治性造血障害となっています。入院患者数は平均30名前後で、自家末梢血幹細胞移植移植など移植医療も実施しています。化学療法・移植治療の実施においては看護師のみならず、薬剤師、検査技師、リハビリテーション、輸血室、MEなど多くの職種との連携が不可欠であり、カンファレンス、勉強会などを通じて相互理解を深めるとともに、医療の質を維持・向上させる事にも重点をおいています。
外来は、上記疾患に加え貧血など血球減少、リンパ節腫脹などを訴えられる方を対象に診療を行っています。近年は外来化学療法、定期的輸血を必要とする患者さんの増加が顕著となっており外来治療ベッドが常に満床の状態です。疾患の性質上、中・重症者が多く血液内科医にとっては入院診療以上に気が抜けない状況となっています。
茨城県中央・北部における血液専門医は年々減少しており、当院を含む限られた施設で対応している状態です。患者さんの高齢化に伴い、積極的治療が行えず輸血などの支持療法や緩和治療のみを受けられる方も増えております。地域医療連携施設にご協力を頂きながら病床管理を行い、できるだけ多くの患者さんに専門的治療を提供する基幹病院としての役割を果たしていきたいと思います。